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聖ウァレンティヌスはかくかたりき



どこか緊張する背中を、ふすまが閉め終わるめいっぱいまで
じっとりと見つめる。

(さてどうするか)

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その一言を口にしたとき、後ろで気配を感じて、
しまった・とは、思った。

けど、既に何やら制作中であったわけだし、
大して隠しもせずに甘い匂いが漂っていたわけで。


まぁ大丈夫やろうと鷹をくくっていた…






聖ウァレンティヌスはかくかたりき



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京都の冬は厳しい。
ハー・と拭きかけた息は白く、一瞬だがそれでも暖かく自分を包む。
寒いことをしばれる、と表現する地方があるが、
京都の冬は文字通り縛られる程空気が凍て付く。
肺に入るたび痛い。
風が吹けば息を詰める。大きく吸えば喉が凍える。
慎重に扱ってなお、ゆっくりゆっくり熱を奪う。
それでも郷里の冬は好きだ。

研ぎ澄まされる。全て。


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これはお前のもんや・と。

そう言われて育ってきたんや。


全部俺ンもんにしたなるんは、




当然やろ?






飴か夢




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「お疲れ様でしたー!」
「ルカちゃん元気だな。お疲れ様~」
「お疲れ」
「お疲れさん」
冬でもライブハウスは熱気でかなり暖かい。
照明もあいまってライブ中はあついくらいで、ステージが終わった直後は汗だくとはいえ当然冬服の私服に着替えるのは少しためらわれる。
更衣室の前にある飲食スペース(と言っても自販機と灰皿とやっすいソファーがあるだけだが)で汗が引くまで反省会とは名ばかりのおしゃべりタイムがしばらく続くのがいつもの光景。
カイトもがくぽも気の合ういい奴だ。こちらが喋らなくても勝手にどうにでもする。楽でいい。
「うーん、炭酸が飲みたいな…」
ステージ中は下ろしていた髪をざっと結ってまとめ、自販機とにらめっこしているのは俺のバンドでは紅一点の巡音ルカ。
本番中は暗いし正面から見ることは無いのであまり気にならない(というか気にしないようにしている)ライブ衣装はやはり音楽性の関係もあって薄着というか、露出というか。
(…いたたまれない)
別に変な意味じゃない。断じて。
あいつは炭酸が飲みたいといいながら、結局押したのは六甲の天然水。なんでだよ。
(あぁそういえば前にアマでも見られる場に行く以上体系維持は必要なのって言ってたっけ。)
火をつけたばかりの煙草を灰皿に押し付けて立ち上がる。
「あーあもったいない」
笑ったカイトに先に着替えると告げる。カイトは煙草をもう止めた。



「あれ?もう着替えるの?先生」




「…あぁ。」

巡音ルカは、俺の元教え子なのである。



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